好きな言語でCI/CDを実装できる!DaggerのNode.js SDKを試してみた!
こんにちは。AWS事業本部コンサルティング部に所属している今泉(@bun76235104)です。
みなさんはどのCI/CDツール・サービスがお好きでしょうか?
GitHub Actions・CircleCI・GitLab CICD・AWS CodePipeineなど、さまざまな便利なツールがありますよね。
どれも素晴らしいサービスだと思うのですが、「CI/CDをローカル環境でテストしたい」「どのサービスでも使えるラッパーツールが欲しい」と思ったことはありませんか?
私は以前、それらの悩みを解決できるかもしれないdagger.ioというサービスを紹介しました。
以下イメージのようにDaggerでコンテナ技術を利用しており、ローカルPCでも各種CI/CDサービス上でも同様に動作させることができます。
以前の執筆時点では、Daggerを使用するためにCUE言語の学習コストも必要だったのですが、Node.js・Python・Goなどの各種言語向けのSDKが提供されるようになっていました!
これにより慣れ親しんだプログラミング言語でDaggerを動かすだけでなく、言語ごとのエディタの機能の恩恵を受けることができます!(型情報の参照など)
ということで、この記事ではDaggerのNode.js SDKを利用してTypeScriptで簡単なCI・CD処理をやってみました!
以下の公式Get Startedのコードを少し変更しただけですので、興味のある方はご参照ください!
先に結論(こんな感じでローカル・GitHub Actions双方で動作しました)
以下はReactアプリケーションをビルドしているサンプルですが、ローカルPCでもGitHubActionsでも同様に処理が成功しています!
# ローカルPCでの実行 node --loader ts-node/esm ./build.ts
特にエラーなく終了し、以下のようにbuild
配下に出力されています。
# ローカルPCでの実行結果 asset-manifest.json favicon.ico index.html logo192.png logo512.png manifest.json robots.txt static
また、GitHub Actionsでも同様に成功しました!
TypeScriptで実装しているのですが、エディタ上で型情報の参照や定義ジャンプが効いていて非常に開発体験もよかったです!
何よりもローカルPC上で実際の動作を確認できるのが、すばらしかったです。
まずはハローワールドしてみる
公式のGet Started with the Dagger Node.js SDK | Daggerの手順に従って、以下のようにReactのアプリケーションを準備していきます。
私はReactはあまり詳しくないですが、このサンプルでは特に問題ありません。
npx create-react-app my-app --template typescript cd my-app npm install ts-node npm pkg set type=module
次に、daggerのNode.js SDKをインストールします。
npm install @dagger.io/dagger --save-dev
次にmy-app
ディレクトリ直下にbuild.ts
ファイルを作成します。
import Client, { connect } from "@dagger.io/dagger" // initialize Dagger client connect(async (client: Client) => { // get Node image // get Node version const node = client.container().from("node:16").withExec(["node", "-v"]) // execute const version = await node.stdout() // print output console.log("Hello from Dagger and Node " + version) })
ローカルのPCで以下コマンドを実行してみます。
node --loader ts-node/esm ./build.ts
以下のように出力されました。
> [email protected] ci > ./node_modules/.bin/ts-node-esm build.ts Hello from Dagger and Node v16.19.0
GitHub Actionsでも同様に動作させてみます。
name: 'ci' on: push: branches: - main jobs: dagger: runs-on: ubuntu-latest steps: - name: Checkout uses: actions/checkout@v3 - name: Setup node uses: actions/setup-node@v3 with: node-version: 16.19.0 cache: npm - name: Install run: npm install - name: Run Dagger Node.js SDK CI run: npm run ci
Reactアプリケーションをビルドしてみる
次にReactアプリケーションをビルドしてみます。
build.tsを以下のように変更してみます。
import Client, { connect } from "@dagger.io/dagger"; // initialize Dagger client connect(async (client: Client) => { // get reference to the local project const source = client.host().directory(".", { exclude: ["node_modules/"] }); // get Node image const node = client.container().from("node:16"); // mount cloned repository into Node image const runner = client .container({ id: node }) .withMountedDirectory("/src", source) .withWorkdir("/src") .withExec(["npm", "install"]); // run tests await runner.withExec(["npm", "test", "--", "--watchAll=false"]).exitCode(); // build application // write the build output to the host const build = await runner.withExec(["npm", "run", "build"]); // 先に出力結果の表示 // 結果確認のためlsコマンドを追加 const lsResult = await build.withExec(["ls", "./build"]).stdout(); console.log(lsResult); // buildした結果をホストに出力 await build.directory("build/").export("./build"); });
TypeScriptを利用しているので、エディタ上でも型情報の補完が効いていて非常に良い感じです!
定義ジャンプもできるので、便利ですね。
ちょっとメソッドや引数の情報を調べるにはこれでも十分かもしれません。
ローカルPCで再度以下コマンドを実行してみます。
node --loader ts-node/esm ./build.ts
特にエラーなく終了し、以下のようにbuild
配下に出力されています。
asset-manifest.json favicon.ico index.html logo192.png logo512.png manifest.json robots.txt static
GitHub Actionsでも動作を確認したいので、コミットしてプッシュしてみます。
git add . git commit -m 'feat: build.ts'
同じようにビルドが成功しました!
まとめ
- 好きな言語でDaggerを利用できるようになった!
- CUE言語一択ではなく、利用までのハードルが下がった!
- エディタの拡張機能などの恩恵が受けられるので、非常に利用しやすくなった!
ぜひみなさんも、一度好きな言語でDaggerを試してみてください!